エンジンが温まってくると煙が出て焦げ臭いにおいがするとの事でご入庫いただきました。
漏れ箇所を特定するためリフトアップして診断すると定番のエンジンヘッドカバー及びチェーンケースカバーよりエンジンオイルが漏れているのを確認しました。
修理するために脱着するマフラーのボルトやナット、その他錆びている箇所が数か所ありましたので錆を磨ける箇所は磨いて、欠損している箇所は交換しています。
修理後、オイル漏れも焦げ臭さもしっかりと無くなりました。

993空冷シリーズでは定番ですが、エンジンオイル漏れで入庫です。
下廻りを確認すると、やはりタイミングチェーンケース廻りがベトベトな状態です。
これは、修理した方が良いですよと話した所、993はオイル漏れはしかたがないと他店で言われたそうです。正直びっくりです！
そんな事は絶対にありません。ポルシェが分かっているお店ならば的確な修理をしてくれるはずです。
今回はチェーンケースパッキン廻りを一式交換しオイル漏れも止まりました。

エンジンの洗浄をしてオイル漏れ点検を行うとエンジン各所よりオイル漏れが確認できました。
漏れていた箇所は、上下左右のヘッドカバーとタイミングチェーンケースでそこからマフラーやエキゾーストマニホールドにオイルが溜まり、エンジンをかけると焦げた臭いがしてきます。
エンジンオイルは可燃性の物質ですので、このままですと車両火災の危険性があります。修理作業では、各カバー類のパッキン交換を行います。
その際にはリアバンパーの他に、マフラーの遮熱板等を取り外す必要があり、時間がかかりますが外したついでに遮熱板も綺麗に洗浄します。
交換作業後、試運転を行い漏れが止まっている事を確認し作業完了となりました。

ファンベルト交換依頼でご入庫いただいたポルシェ993です。まずは最初に点検にてファンベルトの状態をチェックします。
空冷ポルシェのベルトはコグベルト（歯付きベルト）を採用しています。ベルト脱着にはナット→シム→プーリー→シム→・・・の順に外し、組み付けには逆の手順で取り付けて行きます。
ベルトの張りはプーリーの間に入るシムの枚数を調整することにより行います。ここで、張りすぎますとベルトの両端が損傷し、最悪は切れてしまうため張り調整は慎重を極めます。

お客様からのクラッチ交換依頼です。トラブルが起きる前に替えておきたい重要メンテナンスポイントですね。確認のため一度車両をリフトアップし同時交換部品やその他必要部品をピックアップしていきます。作業は993の場合一度エンジンとミッションを同時に降ろしてしまい、そこからミッションを分離させ交換していきます。

早速診断に取り掛かります。確かに油温計で見ると少し通常より高めの表示になっています。テスターを当てて実測値で見てもやはり高い表示でした。そうなってくると実際に油温が高くなってしまう原因があるという事になります。993ほどの年式になると故障個所はかなりパターン化してきますので実績とノウハウが生きてきます。今回の原因も定番箇所のオイルクーラーレジスターでした。クーラー用の電動ファンの作動を受け持つパーツですので故障することで電動ファンが正常作動せず油温が上がってしまっていました。レジスターのみを交換すれば無事油温も下がり整備完了です。

現象を確認すると排気音がややうるさい様に感じました。また金属が干渉しているようなジィィィィィーと言う様な音も出ています。本々スポーティーなエキゾースト音ですので聞き分けながら点検を進めていくとマフラーフランジより排気漏れ、またエキゾースト廻りの遮熱版が接触しビビり音が出ていました。どちらも原因はボルトの腐食、今回は該当ボルト、ナット等を交換して作業完了です。