ポルシェ故障 968 アイドリング中に異音 修理
ポルシェ修理 968 停車時に異音が発生するとの事でご入庫頂きました。968は924や944の後継として、4気筒フロントエンジンモデルでは最終型となります。
停車中などアイドリング状態でいると大きな音で「カタカタ」と異音が発生していました。早速リフトアップを行い、異音の出どころを確認します。この時点でポルシェオーナー様の中には既にお気付きの方も多いかと思います。私も久しぶりにこの音を聞きました。修理をするのも15年ぶりくらいになります。
異音はエンジンの後方から聞こえてきます。懐かしいです、原因はティプトロミッション車用のバイブレーションダンパー切れです。横から覗けるスペースが有りますので見てみますと、やはり大きな亀裂が見られました。更に詳しく状況を確認する為に取り外しの作業を進めます。
マフラー、ミッション、トルクチューブ、ベルハウジングと順々に後方から作業を進めて行きます。
右側が故障したバイブレーションダンパーになります。エンジンの回転力を直接ミッションに伝えるのではなく、緩和させて滑らかに走行出来るようにするのが役割になります。完全に切れてしまっている状況でした。
こちらはエンジン側でフライホイールの画像です。中央のボルトが並んでいる少し外周に4か所の突起している箇所が有るのが確認出来るかと思います。これが異音の出る根源となります。
バイブレーションダンパーの裏側はこのようになっています。中心のハウジングはまるで2枚羽のプロペラのようになっていまして、先ほどのフライホイールで突起した個所の間に羽が収まるように組み付けます。ダンパーのゴム部分が切れるとダンパーのハウジングがフリーに動けるようになる為にフライホイールの突起を叩いてしまい異音が発生します。
しかし、この羽と突起が無ければ全くエンジンの回転力をミッションに伝達出来なくなる為に走行不能となってしまいます。ですので、異音は恐ろしく大きく発生しますが絶対に必要な構造となります。
久しぶりとはいえ、自分が以外に作業を覚えていた事にも驚きました。
ポルシェの修理、車検整備はマリオットマーキーズへ!
https://www.porsche-seibi.jp/
tel:03-5600-2710
今日は寒さが和らぎ、暖かい一日となりました。昨晩、スカイツリーの前を通りましたら「河津桜」が咲いており、いよいよ春の訪れを感じてきました。
さて今回はカイエンです。走行中に異音がするという事でご入庫頂きました。特にアクセルを開けて加速しようとすると非常に大きな音と振動が発生するとの事でした。ここでカイエンオーナーですとピーンくる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そうです。これです。異音と振動の原因はこのカルダンシャフトでした。カルダンシャフトはトランスファーとリヤデファレンシャルを繋ぐシャフトですね。長いシャフトですので、途中に中継点を設け色々な状況に対応出来るように構成されています。その中継点はゴムのダンパーで衝撃を吸収していますが、画像のように切れてしまうとシャフトが暴れて異音と振動をもたらします。回転が急激に変わる加速時に最もシャフトが暴れる事になります。
カルダンシャフトを交換し走行テストを実施すると、すっかりと症状は無くなりました。かなりいい音がするので怖い思いをされたと思います。完全に切れてしまう前に定期的にチェックをしておけば防げたはずです。これはまだまだ続く事例になりますね。
その他にも四駆インジケーターが点灯してしまうとの事で同時に診断を進めて行きました。PIWISテスターにて故障コードの入力を確認し調べて行くと、トランスファーに取り付けられるデフロックモーターが故障している事が分かりました。こちらもそれなりに多くなって来た事例になります。
このカイエンは異音と振動、インジケーター点灯が同時に改善されオーナーの元へと戻って行きました。デビューして10年以上経過しましたのでさすがにタフなカイエンも色々と故障が発生してきていますので少しの異変でも専門店で見てもらいましょう、また定期的な点検をお忘れなく・・・・・・・。
ではまた次回です。
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めっきり涼しくなってきましたね!明け方寒くて目が覚める事が有りました。自身とポルシェの体調管理をして秋の行楽シーズンに備えてください!!
今回はカイエンのお話しです。お客様より「走行中、下からものすごい音が出るようになった!」とのご依頼で点検を致しました。まずは検証の為、ロードテストを実施しました。すると「ドコドコドコ!!」と、ものすごい音が!床下を叩くような打音です。
早速、リフトアップして点検をするといわゆるプロペラシャフトのセンターベアリングが壊れているのを発見しました。ポルシェは「カルダンシャフト」と呼びます。全長が長いのでシャフトを二分割式にし、途中にフレキシブルに動くラバーダンパー付きのベアリングを配置している構造です。
どうしても変心作用が働きますので、ラバー部が抜けてしまいがちです。特にアクセル操作を荒く行っていると、抜けやすくなりますのでご注意ください!
交換後の画像です。当然、異音は解消されました。そして、ゴムダンパーも新しくなった事でトランスファーから来る回転力が逃げにくくなり、伝達効率が上がり走行性能もアップしました。センターベアリングの状態は定期点検などで早期発見が出来ますので、ご心配で有ればマーキーズが心よりお待ち申し上げております!!
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