車検整備でご入庫頂きましたポルシェ997カレラです。
床にオイルが垂れるとの事で車検点検と同時進行でオイル漏れの症状を探っていきます。床に垂れている位置から推測するとエンジンの真下辺りですので車両をリフトアップし重点的にチェックを行って行きます。オイルが滴になっている箇所はオイルパンのドレーンボルト付近だけでしたので、ここが漏れの患部と断定しました。
見た感じではドレーンボルトから漏れているように見えるので、前回のオイル交換時にドレーンボルトの締め方が悪かったのかと思われました。
ドレーンの締め込みをチェックすると緩んでいる様子は無い為、一度洗浄を行い点検の続きを進めて行きました。少し時間をおいて漏れ箇所のチェックを行うとオイルが滲み出て来ていました。ドレーンボルト周辺は乾いている為、別の場所から漏れが発生している事が判明しました。
滲みの先を追って行くと、僅かに欠けている箇所からオイルが滲んできていました。更によく観察すると小さいですがクラック(ヒビ)が入っているのを目視で確認が出来ました。小手先でオイル漏れを止める作業は出来ますが、このままではオイルパンの強度に影響が有る為、オイルパンの交換を行います。
オーナー様は下廻りをぶつけた記憶は無いとの事でしたが、走行中に石などがはねてこういった症状を引き起こす事も考えられると説明をさせて頂きました。高速道路などの走行中に転がってくる石も時速何十キロものスピードで転がってくると考えますとそれは予想を超えた威力が有ります。
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ポルシェ整備 986 ボクスター PSM警告点灯修理です。PSM(ポルシェ スタビリティ マネージメント)は986から搭載された機能になります。従来のABSやABD機能に加えスロットルバルブ開度にも介入し、急旋回やコーナーリング時のスピンなどの危機を出来るだけ回避するシステムです。
先ずはシステムテスターを使用し、情報の収集から開始です。故障メモリーはブレーキフルードの量に関しての内容が入っていました。
実際にブレーキフルード量をチェックしてみますと、空になる寸前の状況でした。フルードタンクやブレーキペダル周辺を見てもフルードが漏れている箇所は見当たりません。
下側からブレーキシステムの確認をする為に車両をリフトアップしてみると通常は乾いている部分が湿っているのを発見しました。
更に寄って確認をすると確実に何かの液体が垂れている事が分かりました。
かなりの量が垂れているらしく、ホイールやタイヤにも液体が付着してる状態です。
更に点検を進めていったところ、液体の正体はブレーキオイルである事が判明。ブレーキキャリパーのブリーダープラグから漏れていました。
ブリーダープラグの緩みはない状態でしたが、前回は他社で整備を行っているようでフルード交換の時に締め方があまり良くなかったのだと思われます。フルードを補充すると警告ランプは点灯しない事を確認していますので、今回はフルード漏れの修理として最も漏れが酷い箇所はキャリパー交換を行い、それ以外はブリーダープラグの交換を行いました。
ブレーキフルード交換という基本的な作業でも、このように故障を発生させる原因となりうる事例です。やはりポルシェは専門店での整備をお勧め致します。
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ポルシェ 996カレラ 車検整備にてご入庫頂きました。点検を進めて行きますとエンジンとミッションからオイル漏れが発生している事が分かりました。車検ですのでオイル漏れが有りますと保安基準を満たさず、車検の取得が出来ませんので今回は修理を行います。
エンジンやミッションの下側にはアンダーコートという防錆剤が塗布されていますが、漏れ出たオイルにより溶かされてオイルパン本体があらわとなっている状態でした。
ミッションオイルパンのゴムパッキンから漏れが発生している状態に加え、ミッション横のシフトリンケージシャフト部分からもオイル漏れが併発していました。二か所同時で漏れていますので漏れ量が多く、アンダーコートを溶かし落としていました。シフトリンクシャフト部分にはオイルシールが打ち込まれているのですが最近はここからのオイル漏れが非常に多くなってきています。
エンジン側の漏れも二か所あります。まだ滴になるまでには発展していませんが、これだけの汚れ具合を察すると早めの対応が必要になってきます。
もう少し寄った画像がこちらです。漏れているのはカムシャフトセンサーの取り付け部とバルブタイミング調整用のサービスホールキャップからでした。
オイル漏れは放置してしまうと二次災害を引き起こす事が少なくありません。不具合を感じた時には思わぬ大出費となりかねませんので、早めのオイル漏れ修理をお勧めします。
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ポルシェ整備 991カレラ 911 冷却水漏れ及び板金修理でご入庫頂きました。
フロントバンパーの右下部を縁石にぶつけてしまい、冷却水が漏れ出てしまったとの事でレッカー車でご入庫頂きました。車両をリフトアップ後、状況の確認を行います。フロントバンパー以外にホイール及びサイドスカート部に傷が入ってしまっていますので冷却水漏れと同時に板金修理も行います。フロントバンパーは所々破けていますので交換となります。
ホイールライナーカバーを外すと冷却水システムが見えてきます。エンジンの有る後方からここまで冷却水が流れ、冷やすとまたエンジンへ戻っていきます。
ラジエター下側を見てみると、冷却水の滴がいくつも付いています。この後に電動ファンを外しラジエター周辺も同時に確認をしていきます。
電動ファン事態に損傷は無かったものの、ファンを支えている外側のシュラウドは変形が見られました。その他にも細かい部品が損傷している事が分かりましたので全て交換を行い元の姿に戻します。冷却水漏れの原因はラジエターのコア部分に発生した亀裂からという事も分かりました。
ラジエターの前にはエアコンのコンデンサーが重なるように設置されていますので、そちらも心配だったのですが特に損傷は無く、取り付けステーが曲がった程度でしたのでステーを交換し無事に元の取り付け位置に収まりました。
マーキーズでは整備や修理だけでなく、ボディーリペアーも得意とするところですので、事故などで受けたボディーの傷修理やカスタマイズなどお気軽にご相談下さい。
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ポルシェ整備 911シリーズ 997カレラ 車検点検整備でご入庫頂きました。
車検点検を進めて行きますと、ティプトロミッションからオイル漏れが発生している事が分かりました。滴となりアンダーカバーに垂れている状況です。走行中のホコリがオイルに付着し黒く汚れています。
漏れているのはオイルパンのゴムパッキンからでした。オイルパン固定ボルトはアルミのカラーを介して締め込まれる為に必要以上に締め込めなくなっていますので、パッキンは均一なテンションで潰されてシール性を高めます。しかし、時間が経過し劣化してくるとゴム痩せによりテンションが落ち、漏れを発生させます。漏れを放っておくとオイル不足の事態を招き、ミッション本体を痛めてしまい高額な修理費用が掛かる場合も出てきますので、早め早めの修理が不可欠です。
その他に大きな不具合は見られませんでしたので、オイル漏れ修理を行い車検取得となりました。一点気になったのがタイヤの状態です。溝の深さはギリギリ残っていますが、深いヒビ割れが発生していました。オーナー様にお知らせしたところ、後日交換する予定との事でした。タイヤはスポーツカーの命と言ってもいいものです。新鮮なほどいいです。
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ポルシェ 993カレラ 空冷エンジン911の最終型になります。しっかりとメンテナンスを行ってきている車両で有る事が良く分かります。今回は車検整備にてご入庫頂きました。大きな不具合は無く、定番箇所のエンジンオイル漏れが有る程度でした。消耗品としてはファンベルトが劣化し編み込んである糸がほつれていましたのでベルト交換を行いました。
こちらはタイミングチェーンケースのカバー部分です。チェーンケースはエンジン左右バンクに有りますが左右どちらともオイルが滴になる漏れ方をしていました。
こちらはタペットカバーになります。カバーの下にはマフラーが有り、垂れたオイルが溜まってくると白煙となりオイルの焦げた臭いがしてきます。またその場所はヒートエクスチェンジャーと言われ、車内への温風を作っている箇所になりますので、場合によってはヒーターを使用した時に風の吹き出し口からオイルの白煙が出るなんて事も有ります。
タペットカバーは樹脂で出来ています。数年前にガスケット交換を行っている履歴が有りましたが、それでもこの漏れ方をしている事を考えますとカバー自体が変形している可能性がある為に今回はカバーも同時交換で修理を行いました。オイル漏れ修理の際はマフラー部分の脱着を行いますが、高熱になるマフラーのボルト類は錆が激しく、取り外すのに一苦労する事もしばしばです。技術が必要な部分になってきますので、経験がものをいう部類の作業となります。
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新年からマーキーズは全快で飛ばしています。本年も宜しくお願い致します。
さて、今回は911シリーズの997カレラにになります。車検点検整備でご入庫頂きました。全体的にはコンディションは良く、大きな不具合は無い状況です。
997にも多く見られるようになってきました、ショックアブソーバーの底付きを防止するバンプラバーの劣化です。手で触るとポロポロと崩れていく場合も有ります。
こちらは後ろ側になります。前側程では有りませんが劣化が見られました。今回の車検整備では交換作業を見送り、様子を見る事になりました。作業はショックアブソーバーを脱着しての交換作業となります。
その他にこんな事が有りました。ブレーキキャリパーが赤色にペイントされているのですが、塗料が剥げてしまっています。これはキャリパーからブレーキオイルを抜いた後にしっかりと洗浄をしなかった為に、ブリーダープラグ穴の中に残留したフルードが漏れ、塗装を溶かしてしまった状態でした。前回の車検整備は他社工場で行ったという事で、こういった事からもポルシェ整備は専門店で行う事をお勧めしたいです。
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ポルシェ整備 911シリーズ 996カレラです。車検整備でご入庫頂きました。点検中にウォーターポンプのベルトプーリー下部に粉が吹いたようになっているのが気になり、清掃が出来るかと状況確認の為に手で触ってみると・・・・・?指に冷却水がうっすらと付いてきました。
どうも、ホースが刺さっているエルボー付近のように思いましたので、目視点検を行いますが漏れている事が確認出来ません。
やはり、どこを見ても漏れ箇所が不明です。しかし、再度手で触るとやはり指に冷却水が付着します??
エルボー部分の上部を鏡で覗いてみると、うっすらと湿っている箇所を発見しました。更によく見るとエルボー部分にクラックが入っている事が判明しました。漏れ出て来ないのが不思議な状況ですが、本当にわずかなクラックのようです。ちょうど染み出て来たタイミングだったのかも知れません。たまたまですが、この時点で発見が出来たのは良かったです。
オーナー様にお知らせし、ウォーターポンプ交換を行う事になりました。取り外した後にポンプを確認すると、本当にわずかなクラックが確認出来ました。
本年もポルシェスタッフブログをご覧頂き誠に有難う御座いました。
来年度もより良い情報のご提供が出来るように展開をしていきたいと考えておりますので、引き続き宜しくお願い申しあげます。
それでは、良いお年をお迎え頂けますように!
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ポルシェ整備 996カレラです。駐車場にオイルが垂れているという事でご入庫されました。立体駐車場の為、僅かに下廻りが見られる状況のようでオーナー様はエンジンの下を見てかなりの量のオイルが付着しており、心配されていました。早速リフトアップを行い診断を行うと、オイルエンジンオイルではなく、漏れていたのはパワーステアリングオイルでした。
パワーステアリングオイルの量を確認すると確かに減っている事が分かります。
オイルの垂れ跡をたどり、原因箇所を特定していきますとパワステポンプのプレッシャーラインから漏れている事が分かりました。何件かの事例が有る箇所になりますので、今後は増えて行く故障になると思います。
ゴムホースとパイプとの接続部分から漏れ出していました。ホース抜けとオイル漏れ防止、また高圧が掛かるホースになりますので強度を確保する為にかしめて固定しているのですが、ご見ホースが経年により痩せてしまい、隙間が大きくなった為にオイルが漏れるようになってしまいました。
症状としては突然に発生するようなので、予防をどのタイミングで行うかの判断が難しいのが実情です。ただ、いきなりホースが抜けるという事は考えにくいので、漏れたらすぐに専門店で修理を依頼しましょう。オイルが無くなってしまうとポンプの故障に繋がり、不必要な出費となってしまいます。
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エンジン不調でご入庫頂きました、9PA型のカイエンになります。エンジンの掛かりが悪く、始動後は振動大きくチェックエンジン警告が点灯している状況でした。PIWISテスターを接続し診断を行うと、シリンダーNo5とNo6にミスファイアーが発生している事が分かりました。スパークプラグとイグニッションコイルの入れ替えテストなど各種テストを行っても現象に変化が見られない為、エンジン本体に問題が有るのではないかと考えスコープを使用して内部の確認をする事にしました。内部を覗くとすぐに異物が有るのを発見。
少し引いた位置で見ると、何やらリング状の物体で有る事が分かりました。見た感じは金属のようです。
異物が有るので、燃焼室やシリンダー壁など広範囲に見ていきます。
画像が逆さまで分かりにくいのですが、燃焼室のシリンフダーヘッド部分です。右側円形部分が何やら怪しいと感じます。
バルブをストロークさせたところ、!バルブのシートリングが無くなっています。これで全ての謎が解明されました。
異物の正体は外れたシートリングの残骸でした。シートリングが無い為に密閉が保たれず、燃焼が出来なくなっている状況でした。いわゆる、圧縮漏れの症状です。珍しい事例にはなりますがもしかしたらこれから増えてくるのかもしれません。カイエンのエンジン不調でお悩みのオーナー様、一度マーキーズで診断いかがでしょうか。
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