どうにも未だに「PPAP」のリズムが耳から離れません・・・・・・。そして何回見てもおもしろい・・・・・・。
さて今回は久しぶりにカイエンです。冷却水がじわじわと減っていくとの事で早速点検行いますと直ぐに原因の特定が出来ました。エンジンフードを開けて各所を見て行くと普段では見られない、かさぶたのような色をした箇所を発見。画像の中央部、エンジンの裏辺りを見て下さい。
こちらは下から患部を映したところです。冷却水が漏れ固まった状態です。マフラーが近い事もあり、乾燥を速めた結果、この様に大きく樹氷状態になったと思われます。
漏れて垂れた冷却水はミッションのベルハウジングを伝い、ミッションオイルパンに流れました。漏れ始めの跡がこの様に残っていました。乾燥が進むにつれ、流れ落ちる量が減っていった証拠でも有ります。
さて、冷却水漏れの原因箇所がこれです。エンジンのシリンダーヘッド裏に直付けされている樹脂製のバイパスパイプが熱により劣化してしまったようです。場所的にも熱がこもり易い箇所では有りますので、この辺りもV8エンジンの対策品同様にアルミ製のパイプに変わるといいのではと考えます。
ではまた次回です。
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非常に夏の終わりを感じます・・・・夜中がやたらに涼しくなってきました。また、私の苦手な季節へとカウントが始まったみたいで寂しい気分になります。ですので、秋を満喫する事を考えて紛らわしております・・・・・・。
さて今回は9PA、V8カイエンになります。チェックエンジンランプが点灯し、エンジンに振動も出ているとの事でご来店頂きました。早速、フロントフードを開けてエンジンを見てみると、時折「ブルン」といった感じの振れが確認出来ました。
ポルシェシステムテスターを使用しての診断を行い、状況を正しく把握します。まずは故障コードを読み取る事から始めていきます。インジケーターランプが点灯した原因がズバリと表示される訳では有りません。これらをヒントにシステムテスターの様々な機能を使用して原因を絞り込んでいく訳です。各センサーや装置の入力信号、実測値の読み取り、作動状態などを確認して行きます。
診断を進めて行きますと、1機筒だけ仕事をしていない状況で有る事が分かりました。個別に爆発状態を調べるとあからさまに爆発していない箇所が有りました。燃料の圧力もインジェクターの作動も全機筒正常で有る事は確認出来ていますので、残るは点火系かエンジン本体に問題が有る事になります。手始めに、不具合の出ているシリンダーと正常なシリンダーのダイレクトイグニッション(イグニッションコイル)を入れ替えて、再度チェックしましたが、状況は変わりません。今度はスパークプラグを入れ替えたところ、不具合が移りましたので、スパークプラグが原因で有る事が確定しました。
原因となったスパークプラグです。爆発していないので熱も入らない為にガソリンで湿っていました。
今回は、ダイレクトイグニッションをまだ小さいですがクラックが入り始めていましたので、予防整備としてスパークプラグと共に全数交換をしました。エンジンの不調は改善され、チェックエンジンランプも無事に消灯しました。
結果はただのスパークプラグ故障ですが、メカニックは原因を絞り込み、確定させる為に時間と労力を要します。これが「診断」です。
ではまた次回です。
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すっかり春ですね~。一雨づつ暖かくなって行くのが分かります。
さあ今回は986ボクスターです。何度も冷却水を補充しているのにランプが点灯するとの事で修理のご依頼を頂きました。ご存知の通りボクスターはリヤトランクにエンジンオイルの入れ口と共に冷却水の補充口がありますね。画像の黄色いキャップがエンジンオイル。青いキャップが冷却水です。(現在、部品を取り寄せると現行車と同じ黒いキャップになります)黄色いつまみはオイルレベルゲージです。それらの廻りをウェザーゴムによりトランクルームとは仕切られています。理由は次の画像でも分かります。
こちらはトランクフード裏です。よく見ると水滴が付いているのが分かります。この様に蒸気が発生してしまった時にトランクルームとの間仕切りになるようになっているんです。この様な状態になるのは何らかの原因でキャップから冷却水が噴き出した時とキャップ下の黒いプレートを外すと見えるエアー抜きバルブの漏れが主な原因になります。
そして今回の症状の主な原因はリザーブタンク下側に亀裂が入り冷却水漏れを起こしていました。そして先程のトランクフード裏の水滴はエアー抜きバルブの漏れによるものと判明しました。故障が併発していた事になります。その他の冷却水ラインも点検し問題が無いことからリザーブタンク交換にて症状は改善されました。
ここからは点検中に気が付いた箇所になります。少し前にドライブシャフトの記事を書きましたが、見事にその症状をとらえた貴重な画像になります。(ちょっとテレビっぽく読んで下さい)
冷却水漏れの修理と共にこちらも修理をさせて頂きました。
こちらはフロントショックアブソーバーの画像です。オレンジ色をした部分はボロボロに砕けたバンプラバー です。そしてその下には力尽き、下へ落ちてしまったダストベローズの悲しい姿。
ゴミなどを噛みこんでショックのオイル漏れが始まる前や底突きをする前に修理をして頂けるようご説明させて頂き、こちらは次回の修理となりました。これからお出掛けにはいい季節になりますので、ポルシェのコンディションを整えて楽しいドライブを!!
ではまた次回です。
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ここのところ本当に天気が不安定で、晴れてたのに急に雨になったり、雪が降ったりと予測がつきづらいですね。寒いのには変わり無いので早く温かくならないかと願うばかりです。
さて今回はパナメーラです。乗車しようとしたら、いつのまにか車高が落ちてしまっていたとの事でレッカーにてご来店頂きました。早速、診断です。入庫頂いた時は既にエアサスの作動は不能でしたので、まずは何とかリフトに載せて足廻りの点検です。オーナー様のお話しでは大きな段差を乗り越えた時に破裂音のようなものが耳に入った記憶が有るが、走行中の事で良く分からなかったそうです。そのようなお話しも我々には重要な情報源。車両をリフトアップしてすぐに分かりました。
なんと、リフトを上げたらエアサスが外れてきてしまいました。
通常はこの様に収まっているはずなんです。
取り外して、新品と並べてみました。左側のエアサスを良く見てみますと破裂して破けています。
これは車高をモニターしているセンサーです。車高が落ち過ぎてしまった為なのか、エアサスがパンクした時に壊れたのか、センサーのロッドが折れてしまっています。
新品のセンサーと並べるとロッドが折れているのが分かりやすいと思います。エアサスが不動になった原因の一つです。
エアサスとセンサーを交換し無事に復帰しました。今回はレアなケースではあると思いますが、やはり段差には気を付けるという事に尽きるお話しでした。
ではまた次回です。
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台風と共に肌寒い風が吹くようになって来ましたね。紅葉を見に行こうかと考えています。
さて、シリーズ的に空冷ポルシェのお話しが続きますが、993のエンジンオイル漏れです。
ここはとにかく派手な感じの症状になるところですね。タペットカバーガスケットからの漏れは漏れ始めるとみるみる進行します。マフラーが近いのも原因と思います。964はタペット調整を定期的に行う事により、必然とガスケット交換が必要となっていました。993は自動調整式になりましたのでカバーを外す事が無くなってしまいました。漏れ始めたガスケットは大抵の場合、硬化していましてゴムがプラスチックのようになってます。ポキポキと折れてしまう程です。
そして、垂れ落ちたオイルはヒーター用の温風元となるヒートエクスチェンジャーの窪みに溜まります。ここはマフラーでも有りますのでオイルが焼けて派手に煙を立てる事になります。また当然、臭いも凄いです。
外したタペットカバーを裏返し、ガスケットが外れた状態の画像です。964まではアルミやマグネシュウムなど金属性でしたが、993は樹脂になりました。取り付けボルト部はアルミのカラーが付いている構成となっています。ときおりこのカラーからもオイル漏れが見受けられますが、こちらも原因はガスケットの不良ですので、修理は同じ手法となります。
ではまた来週です!
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熱い!ここのところ熱過ぎです。ポルシェもオーナー様も熱中症にお気を付けください!
こちらの画像は、皆様ご存知のホーンです。高音タイプと低音タイプで一組なのですが、別々に品番の設定が有りますので、片側だけでも入手可能です。993以前の空冷エンジンまではラッパタイプのホーンでした。
このカタツムリタイプ(個人的にはでんでんタイプと言ってます)になってから音色が変わり、より良く音が届くようになりました。パーツカタログを見ると、ホーンコネクター部の部品がリペアーキットとして設定されていますので、ラッパからカタツムリに変更する事も出来ます!!
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さあ、夏本番です!海へ山へサーキットへ、タフなポルシェで満喫ください!!
今回は少し前に書きましたウォーターラインホースの補足をさせて頂きます。ご入庫頂きました車両がご説明通りの状況にありましたので画像公開です!
ウォーターホースとパイプとの境の辺りに白く粉を吹いたようになっているのが漏れた後、乾燥したクーラントです。まだ薄っすらピンク色したところも見受けられますので現在進行形で有る事が分かります。こうなってしまうとポタポタと地面に垂れ落ちるようになるのも時間の問題となります。この状況で高速走行やスポーツ走行時にホースの限界がちょうど来たらと思うと怖いですね。今回はそうなる前に整備が出来ましたので、オーナー様も喜ばれていました!
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