夏も本番を迎えまして連日暑い日が続き夏場は30度近辺にもなる工場にてメカニックも整備を行っています。しかし、まあ、うちのメカはタフです。この暑さのなか、ガンガンと昼食をたいらげ、ジャンジャンと整備をこなしていきます!
さて今回はブレーキホースのお話しです。車種に関係無く取り付けされておりますが、今回はたまたま996カレラの車検整備内容で作業を行ったのでご紹介です。純正のブレーキホースは肉厚の有るゴムホースで出来ておりますが、ブレーキという重要装置の性質上、とても丈夫に作られています。ですがゴムはあくまでもゴムですので経年と共に硬化しヒビ割れしてきたり、ゴム痩せを起こし両端のかしめ部分から滲みが発生したりします。基本的にはそうなる前に定期的に交換をお勧めしています。ホース周辺に巻いて有るのは樹脂製のホースガードです。走行中に飛んでくる小石等からホースを守ります。画像左側は新品です。
こちら新品のホース達です。1輪に1本、4輪で4本となります。全てにホースガードが巻かれていますね。元々、車輌に新車から付いているリヤ側のホースには巻かれていないのですが、部品として取り寄せるとフロント側と同じ様に巻かれてくる場合が有ります。前後同じ部品である時も有ります。
こちらはリヤ側のブレーキホースになります。右側の古いホースにはガードが巻かれていません。
ブレーキのタッチを向上させる為に、ステンメッシュホースに交換するなんて聴きますよね!これはホース自体の耐久性が違う事とブレーキをよりダイレクトに効かせる事が目的であって、タッチが良くなるのは副作用みたいなものです。あくまでもホースの性能を上げるのが目的です。構造はステンレスで編んだチューブの中に肉厚のストローが入っているイメージです。ゴムで出来ているホースですと、ブレーキを踏んでオイルに圧力が掛ると僅かですが膨らみ、圧が逃げます。これを防止する為にナイロンのパイプにする訳ですね。そして軽くて丈夫なステンレスで覆い耐久性を持たせるといったものになります。お値段も純正部品と大きく差は無いので、交換時にこちらに切り替えるお客様もいらっしゃいます。ちなみに、純正のホースガードを外してステンホースに移植してあげると、より効果的です!
ではまた次回です。
ポルシェの修理、車検整備はマリオットマーキーズへ!
https://www.porsche-seibi.jp/
tel:03-5600-2710
待ちに待った春の訪れを感じます。嬉しくて今回はいつもと違った感じでスタートです。
これは「カワズザクラ」です。
こちらは「ウメ」です。どちらも開花宣言で使われる「ソメイヨシノ」より少し早く咲きます。これを見ると暖かくなるのも真近だな~と毎年思います。
ほのぼのしたところで、始めます!!
今回はカイエンです。車検でご入庫頂き、点検を進めて行きますとブレーキ残量が少なかった為に交換作業となりました。ブレーキパットだけでなく、ブレーキディスクも摩耗限度に達していましたので、こちらも同時交換作業を行いました。実は作業中に拍子が抜ける一瞬が有るんです。カイエンはポルシェの中では大型の車輌です。何でもデカイので部品の取り付けに使用するボルト等も大きく、締め付けトルクも高いものになります。ですので、緩める時が一苦労。そして部品が大きいので重い!そんな事を思いながら作業を進め、ブレーキキャリパーを外すと、これが見た目と違い軽いんです!さすがはポルシェと思う一瞬です。
外したブレーキパットです。ブレーキディスクが大きいので、必然とブレーキパットも大きくなります。ここまで大きくなるとブレーキング時にパットが暴れやすくなります。そうなると、ブレーキの「鳴き」が出やすくなってしまいます。あの「キ~~」となる嫌な音です。その対策としてブレーキパットの座金にウェイトを付けパットに重みを加えて落ち着きやすくする工夫がなされています。重いブレーキディスクを止めるにはそれなりに重みの有るものでないといけない訳ですね。
それではまた次回です。
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突然にめっきり寒くなりました!寒さが苦手な私はインナーウェアーを完全装備です。昔と違い最近のウェアーは薄くて軽くて暖かい。有りがたい時代に感謝です!
今回は993のブレーキディスク交換です。ブレーキパットの残量が少なくなっているのに加え、ブレーキディスクも摩耗限度に達しており波を打ったように減っていましたので同時に交換を致しました。ディスクの最外周はパットが接触していませんので最初の厚みを保っています。いわゆる「ヘリ」の部分です。こことパットの接触面との差を見て交換が必要か判断出来ます。確実な方法はディスクに摩耗限度数値の打刻が有りますので測定をすればいい訳ですが・・・・・・・・・・。
そうも言ってられないのが現実です。波を打っている表面を測定する訳ですので確実な数値とは言い切れません。本来はディスク研磨を行い表面をフラットに加工した後、厚みの測定をして判断するのが正しいのですが、これでは良非判定するだけで料金が掛ってしまう事になりますね。こういった事も豊富な経験からのフィードバックが料金を掛けずにオーナー様へお知らせ出来る事に繋がっております。
ポルシェのようにスポーツカーではもう当たり前のように装着され、一般乗用車でも見かけるようになりましたベンチレーデッドディスク。ディスクの表と裏面との間に空間を持たせ、内部にフィン加工をする事でディスク裏から入る空気を放射状に通過させ冷却効果を生みます。更に効果を上げるためにディスク面に穴を開けたドリルドタイプが現在の主流となっています。下の画像を見て頂くと波が穴の幅で出来ていますね?これは説明が長くなるので次の機会にさせて頂きまが、一番言いたいのはこの状況で新品のパットを組み込もうとは思えませんよね!状態はホイールの隙間からでも見れますので、是非ご自身でチェックしてみて下さい。
ではまた来週です!
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