非常に夏の終わりを感じます・・・・夜中がやたらに涼しくなってきました。また、私の苦手な季節へとカウントが始まったみたいで寂しい気分になります。ですので、秋を満喫する事を考えて紛らわしております・・・・・・。
さて今回は9PA、V8カイエンになります。チェックエンジンランプが点灯し、エンジンに振動も出ているとの事でご来店頂きました。早速、フロントフードを開けてエンジンを見てみると、時折「ブルン」といった感じの振れが確認出来ました。
ポルシェシステムテスターを使用しての診断を行い、状況を正しく把握します。まずは故障コードを読み取る事から始めていきます。インジケーターランプが点灯した原因がズバリと表示される訳では有りません。これらをヒントにシステムテスターの様々な機能を使用して原因を絞り込んでいく訳です。各センサーや装置の入力信号、実測値の読み取り、作動状態などを確認して行きます。
診断を進めて行きますと、1機筒だけ仕事をしていない状況で有る事が分かりました。個別に爆発状態を調べるとあからさまに爆発していない箇所が有りました。燃料の圧力もインジェクターの作動も全機筒正常で有る事は確認出来ていますので、残るは点火系かエンジン本体に問題が有る事になります。手始めに、不具合の出ているシリンダーと正常なシリンダーのダイレクトイグニッション(イグニッションコイル)を入れ替えて、再度チェックしましたが、状況は変わりません。今度はスパークプラグを入れ替えたところ、不具合が移りましたので、スパークプラグが原因で有る事が確定しました。
原因となったスパークプラグです。爆発していないので熱も入らない為にガソリンで湿っていました。
今回は、ダイレクトイグニッションをまだ小さいですがクラックが入り始めていましたので、予防整備としてスパークプラグと共に全数交換をしました。エンジンの不調は改善され、チェックエンジンランプも無事に消灯しました。
結果はただのスパークプラグ故障ですが、メカニックは原因を絞り込み、確定させる為に時間と労力を要します。これが「診断」です。
ではまた次回です。
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ポルシェ整備 スタッフブログ
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