さあ、ゴールデンウィーク突入です!皆さま、ポルシェのコンディションは整えましたでしょうか!?ポルシェを走らせるにはとてもいい季節です。是非楽しいドライブを!
さて今回は996 カレラです。しばらく走行すると必ず冷却水が減るという事で点検を行いました。冷却水経路の各所に漏れは有りません。加圧テストをしてももれの確認が取れません。外に出て来ないならエンジン内部になりますが、エンジンは決して不調でもなく、オイルとの混ざりも有りません。まあ、そんな状態で有ればもっと早く冷却水は減るはずです。悩みは深くなるばかり・・・・・・・・・。
再度、冷却経路を頭に描き思考します・・・・・・・・・・・・!!そういえば少し思い当たる節が・・・・・・・・。
確認の為に、スロットルバルブ横のブローバイホースを外してみると!なんとバターの様な物が大量に発生していました。
バターの正体はブローバイガスと水蒸気が混ざった固まりです。で、それを生成していたのがこちらのブローバイセパレーターでした。予感的中といった所です。
エンジン内部に発生するブローバイガスから出来るだけオイルとガスに分ける為、冷却水を利用してセパレーターの機能を上げています。取り外したと同時に冷却水が出て来るはずのない所から垂れてきましたので、間違いなく内部に漏れが発生している事が分かりましたので、分解をしてみました。
内部はバターでいっぱいでした。また、冷却水路にクラックが有るのも確認出来ました。
こちらはその裏側です。クラックから出て来る僅かな冷却水は高温のガスに当たり水蒸気となり、ガスの油分とくっつき、ブローバイガスと共にガスの経路を隅々まで流れて行きます。エンジンを停止して常温まで冷めると、留まった場所で固形となり付着します。それがバターの正体です。
セパレーター交換後は、経路を出来る限り清掃し組み付けをします。手の届かない所は、時間は掛りますが高温のブローバイガスによる自浄効果によりバターは無くなると思います。
勿論、ご返車後は症状が無くなりました。ゆっくりと冷却水が減少するようで有れば、マーキーズまでご相談下さい!
ではまた次回です。
ポルシェの修理、車検整備はマリオットマーキーズへ!
https://www.porsche-seibi.jp/
tel:03-5600-2710
風が猛烈に冷たくなってきました・・・・・・・・。
996カレラの冷却水漏れ修理です。修理を行うには整備性を考え、エンジン降ろしとなる作業になります。
1-3シリンダー側バンクのミッション側に冷却水漏れが有りました。良く見て行くとオイルセパレーターからの漏れが発生していました。
こちらがそのオイルセパレーターです。メカニックによっては「宇宙ステーション」なんて呼ぶ事も有ります。なんとなく似てるからですね。エンジン内部で発生するブローバイガスには油分が多く含まれていますので、気体に混じる油分を分離させ、エンジンにオイルとして戻すのが役割です。作用を活性化させる為に上部の丸い箇所には冷却水が通っています。
上の画像もそうですが、白く結晶化しているのは乾いた冷却液です。水圧が掛って来ると劣化の進んだ箇所から冷却水が漏れて来ていました。
エンジンを降ろす修理になった時に、前もって交換をしておけば将来的な修理費用も抑える事に成りますので、マーキーズではご提案をさせて頂いております。
ではまた次回です。
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