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ポルシェ整備 カイエンV6 エンジン不調

朝夕が寒く感じるようになってきました・・・・・・。

また私の苦手な季節が近ずいて来ているのが分かります・・・・・・・・。寒いのはイヤです・・・・・・・・・・。

 

さて今回はカイエンです。エンジンがブルブルと震えてチェックエンジンランプが点灯したとの事でご入庫頂きました。状況を確認すると確かにエンジンが震えており、吹け上がりもスムーズとは言えません。経験上の話にはなってしまいますが、感じとしては何処かのシリンダーが仕事をしていないのではと思いました。ここであれやこれやと手を出してしまわずに、システムテスターにて診断を開始します。事件が起きた現場を荒らさないのが捜査の鉄則!症状がはっきりしている間に原因を有る程度絞っていきます。

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システムテスターを繋ぎ故障コードを読み出しますと、1つのシリンダーに「ミスファイヤー」が発生しているとメモリーされています。いわゆる失火している状態とコントロールユニットは判断しているようです。また、現在発生中とも表示されました。実測値をチェックして行きますと確かにそのシリンダーが仕事をさぼっている数値が伺えました。ここからは人間の出番です。いくらテスターが故障コードを表示していても犯人を捕まえる為には証拠を掴まなければ真犯人を断定出来ません。まずは不具合の出ているシリンダーからの捜査に掛ります。失火しているとの情報が入っていますので、初動捜査としてスパークプラグとイグニッションコイルの点検から始めます。それでは外していきます・・・・・・・・・え?

なんと!イグニッションコイルがポッキリと折れていました。下の画像がそれです。これではスパークプラグは点火しません。なんなく容疑者を逮捕です・・・・・・・・・。しかしこれでは終わりません。あくまでも容疑者を確保しただけですので、次に確実な証拠固めを行います。正常なイグニッションコイルを発生現場に差し込み、システムテスターにて情報を取り直します。失火状態にあったシリンダーは仕事を再開し、エンジンの奮えも収まりました。これで真犯人が確定です。

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ちょっと分かりずらいのですが、こちらが失火状態箇所のプラグホールになります。真ん中がスパークプラグですが、その回りにコイルの折れた先が残されています。これを取り除くのが、実はなかなかの作業なんです。穴が細い上に深さも有るので、幾つも工具を駆使しての除去作業となります。

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経年とエンジンの振動により、疲労して折れてしまったと思われます。その他のコイルも同じ時間を経過していますので、全数交換をお勧めし、症状はすっかり改善されました。

 

今回は刑事風に進めてみました。また次回です。

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