ポルシェ 993カレラ 空冷エンジン911の最終型になります。しっかりとメンテナンスを行ってきている車両で有る事が良く分かります。今回は車検整備にてご入庫頂きました。大きな不具合は無く、定番箇所のエンジンオイル漏れが有る程度でした。消耗品としてはファンベルトが劣化し編み込んである糸がほつれていましたのでベルト交換を行いました。
こちらはタイミングチェーンケースのカバー部分です。チェーンケースはエンジン左右バンクに有りますが左右どちらともオイルが滴になる漏れ方をしていました。
こちらはタペットカバーになります。カバーの下にはマフラーが有り、垂れたオイルが溜まってくると白煙となりオイルの焦げた臭いがしてきます。またその場所はヒートエクスチェンジャーと言われ、車内への温風を作っている箇所になりますので、場合によってはヒーターを使用した時に風の吹き出し口からオイルの白煙が出るなんて事も有ります。
タペットカバーは樹脂で出来ています。数年前にガスケット交換を行っている履歴が有りましたが、それでもこの漏れ方をしている事を考えますとカバー自体が変形している可能性がある為に今回はカバーも同時交換で修理を行いました。オイル漏れ修理の際はマフラー部分の脱着を行いますが、高熱になるマフラーのボルト類は錆が激しく、取り外すのに一苦労する事もしばしばです。技術が必要な部分になってきますので、経験がものをいう部類の作業となります。
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