ポルシェ車検整備でご入庫頂きました、ポルシェ 987 ケイマンです。画像はティプトロミッションを下から見たところになり、中央の黒い部分はオイルパンと言われるオイルの受け皿となる部分になります。その右側にフィンの付いた箇所がデファレンシャルが収まる位置となります。構造上、ミッション中央に位置する事が出来ない為、このようにオフセットされた箇所に位置します。
ミッションとデファレンシャルは仕切られ、別々のオイルが使用されます。今回はデファレンシャル(以下デフと書きます)オイルのフランジシャフトシール(デフサイドシールとも言います)からオイル漏れが発生していましたので、修理を行います。
かなりの漏れが発生している状況です。ドライブシャフトを接続するフランジシャフトは回転しますので、サイドシールが劣化によりシール性が失われてくるとオイルを外へ掻き出すように作用してしまい漏れが激しくなります。
フランジシャフトは直接デフに刺さります。オフセットして位置するデフになりますので、シャフトは左右で長さが異なり、また取り付け方も違いが有ります。下の画像はデフとは逆側のシャフトフランジでシャフト長が長くなりますので保持の強化の為に支えとなるベアリング付きのハウジングで固定されます。
デフオイルの容量は非常に少ないですので、漏れてしまうとすぐにデフを傷めてしまう可能性が高くなります。見つけ次第の修理をお勧めしています。
ではまた次回です。
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