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ポルシェ 996 クラッチO/H

一雨降るたびに暖かくなってきていると信じたいのですが、現実まだ寒い!ですよね~~。

さて今回は996です。クラッチが滑りだしたのでオーバーホールをしたいとのご依頼を頂きました。早速作業開始です。911シリーズでは最も作業が容易な996カレラです。トランスミッションを降ろすのはエンジンと一緒!の時代はもう有りません。996はミッションだけが降ろせるようになりました。ターボやGT3はそのお店によってやり方が分かれるようです。ミッションを降ろし、クラッチディスクまで外すと画像中央に見えるツインマス(ダブルマス)フライホイールが顔を出します。手で回転方向左右に回し状態のチェックを行い交換が必要かを判断します。

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降ろしたトランスミッションです。レリーズフォークとベアリングが見えます。中央のベアリングがクラッチカバーに直接触れ、押します。そうしてクラッチが切れる状態を作ります。

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取り外したクラッチカバーとディスクのセットです。特徴としては、ディスクフレームにスプリングが付いていません。一般的にはスプリングが回転方向に合わせて付いていますよね?これはクラッチミート時の衝撃を緩和させる役割が有ります。ではポルシェはどうしているのかと言いますと、フライホイール側で衝撃を緩和しています。ツインマス(ダブルマス)と言われる所以です。ですので、最初の画像でのチェックが必要となります。

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右側は本来有るべきスリットが無くなり、相当に摩耗しているのが分かります。

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正しい残量チェックの仕方は、デプスゲージ(深さを測る)を使用して、ボトムしているリベット上面からのディスク厚みを測定します。完全にクラッチが滑っている状態ですと、リベットまで削れているのを見かけます。

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僅かな厚みの差が大きく影響を及ぼすクラッチ。少しの異変でも感じたら、まだ早いかな~と思わずに対処をするのがベストです。リベットが削れるまで使用すると有無を言わさずにフライホイール交換がもれなく付いてきます。

 

ではまた次回です。

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